アスレチックトレーナーチーム BIGBEAR

BIGBEAR Trainer's Technique Vol.4

現場で行う応急処置とトリートメント Part.1

物品のカテゴリー分け

種類が豊富な搬送グッズ

固定は技術の習得と反復練習が必要

止血、消毒は清潔に

試合や練習で傷害が発生した時、誰もが速やかに処置が出来ることを誰もが望んでいます。
速やかな処置は、選手の早期復帰・不安の軽減・トレーナーヘの信頼・トレーナーの技術向上など多くのプラスを生み出します。その為にトレーナーは、多くのことを学び、難しいテクニックを習得し、様々な物品を揃え、チームや選手に帯同しています。
今回は、このような処置やトリートメントを行う際の準備について紹介したいと思います。
現場における準備は、出来るだけ良い環境を作ることが重要ですが、実際に物品を揃えるとなると、何から揃えていけばよいのか難しいものです。当然、スポーツの種類や、チーム環境などから必要物品や優先順位などが変わってくると思いますが、基本的なものに大差はありません。
ここで準備するものは、処置のみにこだわらず、チームや選手をサポートするための準備に焦点を当て紹介していきたいと思います。


物品のカテゴリー分け

環境を整えるために、必要物品の整理をしたいと思います。
必要物品を考えるときには、カテゴリー分けをすると良いでしょう。

搬送 / 固定 / 止血、消毒 / テープ / クリーム、ローション / トリートメント / ストレッチ / アイシング /ベッド&テーブル/その他。


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種類が豊富な搬送グッズ

搬送グッズとはストレッチャー(担架)やクラッチ(松葉杖)などのことです。ストレッチャーにも多くの種類が有ります。トレーナーはその種類をある程度、知っておく必要があり、自チームではどの種類のものを使用しているかを確認してください。(


クラッチにも同じことが言えます。最近のクラッチは、プッシュボタンで調節が可能になってきましたが()、選手が病院から借りてくるクラッチには、まだまだ木製の古いタイプも存在します。あらかじめサイズの調整方法など習得しておく必要があります。


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固定は技術の習得と反復練習が必要

受傷後の処置に固定が必要なケースは、少なからずどのスポーツでも可能性があります。しかし、頻繁に必要とするテクニックではないため、物品のチェックもおろそかになりがちですから、定期的な物品チェックは忘れてはいけません。さらに使用頻度が少ないことは、扱う技術の低下を招きます。定期的に行う使用法のチェックや、テクニック習得の為の反復練習なども私たちは欠かせません。数多くある固定用の物品から、いくつか紹介しましょう。

頚部の固定

ヘルメットハガー)は、プレー中の頚椎損傷が疑われる際、頚部(頭部)をストレッチャーに 固定するためのものです。このときのストレッチャーは、スパインボード()の様にしっかりと固定できるものが良いでしょう。

ネックホルダーは、簡単に頚部に巻くものと、サイズを決めて完全に固定できるもの()があります。いずれも、頻繁に使用するものではないため、定期的な練習が必要です。


三角巾も、最近はさまざまな種類があります。いざとなったとき速やかに処置が出来るようにしておいて下さい()。


ブレース これも重要なアイテムです。各部位ごとに様々なブレースがありますが、必要と思われる商品を揃えておくと便利です。(


オルソグラスのように、様々な部位に使用できるものもあります。
これは、グラスファイバーをフエルトで覆ったもので、水でぬらすことで固まる素材です。現場では、使用しやすいスペシャルアイテムの一つです。しかし、このような素材は、空気中の水分でも固まってしまうため、保管に充分注意しなければいけません。さらに、素材のカット方法などのテクニックは、高度なものが必要となることがありますので、やはりテクニックの習得とその反復が必要となります。


その他にフィンガースプリントなどもよく使用しますが、これにも数種類の太さに分かれていますので、傷害部位やその種類によって選ぶことが必要とされます。


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止血、消毒は清潔に

多くのスポーツで開放性傷害はつきものです。その創傷処置の最大の目的は、感染予防です。選手を感染から守るだけではなくトレーナー自らも感染しないように準備が必要です。
創傷の処置には様々な物品が必要となりますが、滅菌処理が必要となるものが多く、その管理には気を配らなくてはなりません。最近では滅菌処理された使い捨てタイプの商品が増えてきましたので、便利で清潔に使用することが出来るようになりましたが、このような商品を使用できるチームは未だ少なく、現状としてはピンセットを煮沸し繰り返し使用したり、消毒液などの管理が不充分なチームが多く存在しているのが現状です。

自分を守る

開放性傷害の処置には物品の管理に加え、自分を守ることが重要です。選手に感染の可能性があるように、トレーナー自身にもその可能性は多いにあります。トレーナーは多くの選手の処置を担当するため、創傷の処置には充分に注意しなければなりません。
私たちは、処置を行う際、ラテックスグローブをすることで感染から身を守ることをしています。処置の後には、手指の消毒も怠ってはいけません。


次回 Part2は、日頃行うトリートメントを中心とした準備と環境づくりについて紹介します。